年頭の辞 理事長中西康神

創立40周年を迎えて輝く未来を築いてゆこう!

初日の出しだいに見ゆる雲静か 夏目漱石

明けましておめでとうございます。

昨年の行事へのお礼

 第54回日本吟道青少年大会&壮心の集い、浅草公会堂での第69回日本吟道全国大会・

日本吟道夏季大学講座・日本吟道全国吟詠コンクール決選大会&第23回日本吟道名吟大会等が

大勢の皆様のご参加のもと、盛大に開催され無事に終了できましたこと

真に慶賀に堪えません。

関係者の努力で年々充実してきておりますが、皆様方のご意見で、

さらに良き内容として吟道普及に繫げてゆきたいと思います。

「青少年大会&壮心の集い」は真に貴重な大会で元気一杯の子供達と経験豊かな年配の

吟士の交流は、学院の未来を輝かせるものです。是非、一度ご参加ください。

 また、各地区で開催されました公認団体の記念大会(緑神会・港龍会・鹿児島吟道会・

松仙吟道会・芙蓉吟道会・奉吟会)に参加しました。

各地区の会長・会員の皆様方がしっかり活動されている姿を拝見し、

また親しくお話できたましたこと、理事長として真に嬉しく存じます。

全国各地の会員の皆様方に厚く御礼申し上げます。

 全国大会後の吟行会では、すがすがしい緑の中、那須にある「一吟先心の杜」を

訪ねました。平成2年6月23日に創始総裁・渡辺龍神先生を顕彰して、

それ以降吟道普及功労者の名を石碑に刻銘して、

現在までに95名のお名前が顕彰せされております。

新たに四つ目の石碑を建立し、式典を催しました。

 古い顕彰碑に刻銘されている先生方のお名前を拝見して、

先輩達がいかに学院を築き歩んできたか、

また、吟道学院の原点が此処にあるとの実感を強めました。

ぜひ、諸先生を思い出して訪問されることをお勧めします。

学院の会館が新しくなりました

日本吟道学院の建物は、昭和42年10月の建設で、老朽化が進み、

耐震工事が急務となっていました。

令和元年6月から工事を開始、11月中旬に工事を終了、11月末に引越しを実施、

令和2年1月からは、新事務所での業務が本格稼働しました。

賀詞交換会も本会館で開催されます。

改築・改装なった学院の会館を是非ご見学ください。

学院事務局の体制が一新しました

 イキイキとした学院構築に向かって事務局では、令和元年10月1日より、

新たな体制での運営を開始しました。

事務職員も会員のために頑張ると張り切っています。宜しくご支援ください。

奄美大島での日本吟道全国大会を成功させよう

 5月31日(日)鹿児島県奄美大島市で創立40周年記念第70回日本吟道全国大会が開催されます。

創立40周年を記念して、久しぶりに首都圏を離れ、地方での開催となります。

吟行研修会も企画されておりますので、お互いに声を掛けあって

大勢の会員の皆様のご参加をお願いいたします。

 奄美大島は自然に冨み、世界遺産にも登録されています。

黒糖焼酎工場見学や西郷南洲謫居跡などを訪問します。

楽しみにしてください。

「新生イキイキ五ヶ年計画」を実行してゆこう

「今こそ出番!今こそ詩吟!との自信と誇りをもって」であります。

 最重要課題は吟道普及であり、同じ仲間を一人でも多く増やすことだと思います。

それには一口運動を展開して吟詠の良さを多くの友人・仲間に話しかけましょう。

無料体験教室等を展開して、地域での吟道のPRをしましょう。

詩吟をやってみたいが、どうしたらよいか判らない人がが多くいます。

ある会長先生は「地域の家庭にビラをコツコツ配り、一気に会員を増やした」と小生に語ってくれました。

あきらめないことだと痛感しています。

高齢者の指導者も、思い切って若い指導者に任せる姿勢も、今後必要かと思います。

各地区団体の活性化に知恵を絞ろう

 総務省が公表している2018年10月時点での人口統計によると、

47都道府県で人口が増加しているのはわずかに7都道府県です。

首都圏が若者を中心として増加しているのみであります。

 各地区の団体も悲観することなく、単に人を増やすだけはでなく、

吟詠の良さを地道に伝えて内容の濃い会を目指すことを考えております。

趣味の多様化で大変かと思いますが、

退職した高齢者の中には、じっくりと古典芸能である吟詠を学びたいと思っている方も多いと思います。

一声掛け合って皆で吟の楽しさを共有してゆきましょう。

青少年に吟詠の良さを継承しよう

子供達や若い人たちに吟詠を伝えてゆく責務が、我々にはあります。

先輩達から教えられて今日の私達があります。元気なうちに祖父・祖母が

孫たちに吟詠を伝えてゆきましょう。

中学生くらいのなると勉学に忙しくなって止めるかもしれません。

しかし壮年になって昔習った吟詠を始めるケースも多いと思います。

旧制中学で漢詩を習い、先生が詩吟を吟じていたのを思い出して、

退職後詩吟を始めた会員もおります。

超高齢化社会に前向きに対応しよう

 内閣府が高齢化社会対策の基本的な取組みについて発表しています。

その中で国民の健康寿命が延長する「健康長寿社会}の構築があります。

わが学院は腹式呼吸で発声して、頭を柔らかにして漢詩・短歌・俳句・自由詩を学び、

舞台で詩文を暗記して吟じる、まさに「健康長寿社会」そのものであります。

専門家の先生が、元気で長生きするためには、何でもよいから毎日話せ、

声を出せ、と話されていました。

詩吟は長寿社会の実現に役立つと力説されていたのが印象に残っています。

日本は大勢の高齢者が元気で過ごすことが出来る豊かな社会になりました。

人生「90歳、100歳」と言われる時代、元気な高齢者が日本や吟界を支え、

若い人が生き生きとして働き、子育てが出来るように支援してゆきたいものです。

最後に 

 本年の会員皆様方の更なるご健勝とご活躍、並びに全国傘下の団体、

日本吟道学院の益々の隆盛を祈念しております。